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多原色表示ディスプレイ

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多原色表示ディスプレイ(たげんしょくひょうじディスプレイ、: Multi-Primary Color Display(略:MPC))は、従来のディスプレイよりも広い色域を表示できるディスプレイ技術である。RGB光の三原色)に加えて、イエローマゼンタシアン(色の三原色)などの色を使用しており、人間の目が見ることができる表示可能な色の範囲を広げることが可能[1][2]

製品

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2006年に応用物理学会のサイトにて六原色ディスプレイの実験の研究論文が発表された[3]

2009年にシャープはThe Society for Information Displayにシアンとイエローを加えた5原色ディスプレイを出展した[4]

2010年に多原色表示ディスプレイとして黄色を加えた世界初の4原色液晶ディスプレイとしてシャープのブランドであるAQUOSの製品「クアトロン」が発売された[5][6]。シャープのAQUOS、特に画面が40インチ以上のモデルで使用されている[7]

脚注

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出典

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  1. ^ Ou-Yang, Mang; Huang, Shih-Wei (February 26, 2007). “Design Considerations Between Color Gamut and Brightness for Multi-Primary Color Displays”. Journal of Display Technology 3 (1): 71–82. Bibcode2007JDisT...3...71O. doi:10.1109/JDT.2006.890701. 
  2. ^ Development of Multi-Primary Color LCD” (PDF) (英語). 2012年4月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年8月23日閲覧。
  3. ^ 大澤健郎、味戸剛幸、山口雅浩、大山永昭 (2006年). “六原色ディスプレイを用いた等色実験” (PDF). 応用物理学会. 2025年8月23日閲覧。
  4. ^ 臼田勤哉 (2009年5月29日). “シャープ、“自然界の色を再現”する多原色ディスプレイ”. AV Watch. インプレス. 2025年4月14日閲覧。
  5. ^ 多原色液晶ディスプレイ技術(101_02.pdf)”. sharp. p. 4. 2025年1月13日閲覧。
  6. ^ 吉田悠一、森智彦、長谷川誠、冨沢一成、吉田明子、吉山和良、古川浩之、吉田育弘、植木俊、中村浩三、鳴瀧陽三、伊藤康尚 (2010年8月). “多原色液晶ディスプレイ技術” (PDF). 2025年8月23日閲覧。
  7. ^ Quattron, 4 color technology, quad pixel technology, LED LCD TVs | Sharp Electronics” (英語). www.sharpusa.com. 2025年1月2日閲覧。

外部リンク

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