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夢枕獏

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
夢枕 獏
(ゆめまくら ばく)
第30回東京国際映画祭にて(2017年10月)
ペンネーム 夢枕 獏
誕生 米山 峰夫
(1951-01-01) 1951年1月1日(74歳)[1]
日本の旗 日本神奈川県小田原市
職業 小説家随筆家写真家
漫画原作者
言語 日本語
国籍 日本の旗 日本
最終学歴 東海大学文学部日本文学科
活動期間 1977年 -
ジャンル 伝奇小説
歴史小説
格闘小説
山岳小説
SF小説
代表作キマイラ
餓狼伝
陰陽師
サイコダイバー
『涅槃の王』
上弦の月を喰べる獅子
神々の山嶺
『沙門空海唐の国にて鬼と宴す』
『大江戸釣客伝』
主な受賞歴 日本SF大賞(1989年)
星雲賞日本長編部門(1990年)
星雲賞日本短編部門(1991年)
日本冒険小説協会大賞(1998年)
柴田錬三郎賞(1998年)
手塚治虫文化賞マンガ大賞(2001年)
星雲賞コミック部門(2006年)
泉鏡花文学賞(2011年)
舟橋聖一文学賞(2011年)
吉川英治文学賞(2012年)
小学館児童出版文化賞(2016年)
日本ミステリー文学大賞(2017年)
菊池寛賞(2017年)
紫綬褒章(2018年)
日本歴史時代作家協会賞(2019年)
デビュー作 『カエルの死』
公式サイト 夢枕獏公式HP 蓬莱宮
ウィキポータル 文学
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(ゆめまくら ばく、本名:米山 峰夫[2]男性1951年昭和26年〉1月1日[1] -)は、日本小説家随筆家写真家漫画原作者日本SF作家クラブ会長(1994年 - 1995年)。

小説のジャンルは伝奇歴史小説格闘小説、SF小説山岳小説など幅広い[3]

人物・概要

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神奈川県小田原市生まれ。神奈川県立山北高等学校東海大学文学部日本文学科卒業。

10歳から小説家を志し、大学卒業後は編集者をしながら作家活動と考えていたが、就職に失敗してしまい山小屋で働く。ペンネームの由来は、を食べるとされる伝説上の生物「」と、夢のような話を書きたいという意味がある[4]。高校時代に同人誌で活動していたころに使い始め、それまでに複数のペンネームを使い2年ほど経ったころに夢枕獏に落ち着いたという[4]

筒井康隆が主宰する同人誌『ネオ・ヌル』にタイポグラフィ作品『カエルの死』を発表し、同品が『奇想天外』8月号に転載され作家デビュー。また、小説でのデビューは同じ『奇想天外』同年10月号に掲載された短編『巨人伝』(後に『遥かなる巨神』と改題)。これは同人誌『宇宙塵』に紹介されたが、当初、柴野拓美は作品の本質を掴めず、自宅から近かったこともあり直接説明を受けて納得して『宇宙塵』に掲載したという経緯がある。処女長編作品は1981年に双葉社から刊行された『幻獣変化』(『涅槃の王』シリーズの1作目)。

作品については本人曰く、「エロスとバイオレンスとオカルトの作家」で、密教的要素を散りばめたエログロの伝奇バイオレンスや、ひたすら男たちが肉弾戦を演じる本格格闘小説を得意とする。しかしながら商業デビュー直後はそのような得意ジャンル一本槍では無く、集英社コバルト文庫他で少女向け小説ジュブナイル小説なども執筆した。デビュー短編集『猫弾きのオルオラネ』は、現在の作風とは大きく異なる、詩情とユーモアをたたえた大人の童話風の一冊である。

1984年に祥伝社から刊行された『魔獣狩り』(『サイコダイバー』シリーズ)で一躍ベストセラー作家になり、1作目の淫楽編の印税で建てた豪邸は「淫楽御殿」と呼ばれる。

著者の代表作の一つである安倍晴明を主役とした『陰陽師』シリーズは晴明ブームのきっかけにもなった。また、メディアミックス展開としては2001年に野村萬斎を主演に東宝に公開された実写映画は大ヒットし、岡野玲子が作画を担当した漫画版は第5回手塚治虫文化賞マンガ大賞と第37回星雲賞コミック部門を受賞している。

著作が後世の創作に与えた影響も大きく『刃牙』シリーズで有名な漫画家の板垣恵介はその影響を受けている一人であり、『餓狼伝』の一読者であったとも公言している板垣自身は後に『餓狼伝』のコミカライズと、またその縁をもって『獅子の門』の表紙及び挿絵も手掛けている。

実力派の漫画家によってコミカライズされた数は少なくなく、上述した岡野玲子(『陰陽師』)と板垣恵介(『餓狼伝』)の他に、谷口ジローによって『餓狼伝』と『神々の山嶺』が、伊藤勢によって『荒野に獣慟哭す』と『瀧夜叉姫』(『陰陽師』シリーズの長編作品)が漫画化されている。本人も大の漫画好きで過去にはテレビ番組『BSマンガ夜話』の準レギュラーでもあった。

旅行や釣りが趣味で、ヒマラヤ登山や、玄奘三蔵の歩んだ道を追体験するルート、アラスカの原野紀行などのハードな冒険にも挑んでおり、南米ペルーアマゾン川源流域に釣行した折には、現地ガイドに勧められてピラニア生食してしまい、顎口虫寄生虫)に感染したのではないかと現在でも心配・後悔している[5]。釣りに関しては、「川の学校」で講師を務める等造詣も深く、中でも釣りに熱中しておりチンチン釣り(餌釣り)を得意としていて、解禁日ともなると執筆意欲が削がれるほど鮎に焦がれてしまうほどであり、ヒマラヤ登山を題材にした『神々の山嶺』の様に、釣りを題材にした『鮎師』や『大江戸釣客伝』といった長編作品も発表している。『上弦の月を喰べる獅子』他、オウムガイなどに代表される「螺旋」をモチーフにした作品も多く発表している。

本人は格闘技経験は無いものの、昔から熱心なプロレス・格闘技ファンでもあり、多くの格闘小説を手掛ける中で長編格闘小説『空手道ビジネスマンクラス練馬支部』の執筆の際には、格闘技経験のない中年男性が武道に出会い、体験する様をリアルに描写するためにモデルとなった大道塾東孝塾長)に一日入門し、倒れるまで稽古に参加した。プロレス業界では「関節技の鬼」の異名をとる藤原喜明に実際に数十の関節技をかけてもらうなど(本人いわく「自殺志願者でもあの痛みからは逃れようとするだろう(大意)」)、リアリズムの追求のための体当たりな取材で格闘技ファンの間に人気が高く、格闘技関係の評論やエッセイも多い。また、K-1の提唱者のうちの一人でもある。

多作ではあるが、そのため複数作品を平行で連載するのが常で、10作以上の作品を掛け持ちしながらの連載もまた珍しくなく、『キマイラ』や『餓狼伝』と言った連載開始から30年以上を経てなお未だに完結していない長編小説もあるが、これは書き進めていく中で構想がどんどん膨らんで連載が長期化する為でもある。また、雑誌側の都合で執筆中断を余儀なくされてしまった作品も幾つか存在する。頭の中にある作品構想は尽きる事なく膨大で、本人は「残りの人生のうちに脳内にある全ての作品を書き上げる事が出来るか分からない」といった内容の発言を漏らしている。

ファン想いな面も強く、若いファンの過失を自らには過失が無いにもかかわらず共に頭を下げたり、ファンの不幸に関しては見舞いや葬儀への参列も苦としないなど、人格者と慕われている。

別名義でも小説作品を発表している[6]。また、俳句の投稿も別名義で行っていることが公表されている[7]

2018年春の褒章紫綬褒章受章[8]。同年3月25日の『朝日新聞』朝刊にて、自費で全面広告「夢枕獏の変態的長編愛」を展開して話題になる[9]

2020年4月13日、新型コロナウイルスの国内流行を受け、「静かに、しかし強く、なお強くこみあげてくるもの」と題した短文を発表[10]

年に一度受けている人間ドックで2020年11月に縦隔リンパ節に腫れがあると指摘され、精密検査で翌年3月に悪性リンパ腫と診断され、連載を減らして闘病した体験を『読売新聞』夕刊の土曜日付コラムで2024年12月に公表した[3]

受賞歴

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作品リスト(小説)

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長編

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  • 涅槃の王(1993年10月~1996年4月 祥伝社【全7巻】/ 1997年5~10月 桃園書房【全7巻】/ 2000年8~12月 ノン・ポシェット【全4巻】)
  1. 幻獣変化(1981年11月 フタバノベルス / 1990年3月 双葉文庫 / 1993年10月 祥伝社 / 1997年5月 桃園書房 / 2000年8月 ノン・ポシェット)
  2. 神獣変化(1991年12月~1996年4月 祥伝社【全6巻】/ 1997年6月~10月 桃園書房【全6巻】/ 2000年8~12月 ノン・ポシェット【全3巻】)
  • キマイラ(1982年7月~2006年2月 ソノラマ文庫【全17巻】 / 2008年~ ソノラマノベルス【既刊17巻】/ 2013年~ 角川文庫【既刊24巻】)※ソノラマ文庫版はレーベル廃業により未完。続きはソノラマノベルス版として引き継がれ連載中。
  1. キマイラ(1982年7月~2002年3月 ソノラマ文庫【全16巻】 / 2008年6月~ ソノラマノベルス【既刊15巻】/ 2013年8月~ 角川文庫【既刊23巻】)
  2. キマイラ青龍変(2006年2月 ソノラマ文庫 / 2009年6月 ソノラマノベルス / 2016年10月 角川文庫)
  3. キマイラ聖獣変(2025年5月 ソノラマノベルス)
  • サイコダイバー(1984年1月~2010年10月 ノン・ノベル【全25巻】/ 1994年2月~2014年12月 ノン・ポシェット→祥伝社文庫【全25巻】)
  1. 魔獣狩り(1984年1~12月 ノン・ノベル【全3巻】 / 1994年2~7月 ノン・ポシェット【全3巻】/ 2014年3~5月 新潮文庫【全3巻】)
    1. 魔獣狩り 淫楽編(1984年1月 ノン・ノベル / 1994年2月 ノン・ポシェット / 2014年3月 新潮文庫)
    2. 魔獣狩り 暗黒編(1984年7月 ノン・ノベル / 1994年4月 ノン・ポシェット / 2014年4月 新潮文庫)
    3. 魔獣狩り 鬼哭編(1984年12月 ノン・ノベル / 1994年7月 ノン・ポシェット / 2014年5月 新潮文庫)
  2. 毒島獣太シリーズ(1986年8月~1989年2月 ノン・ノベル【全5巻】/ 1996年1月~1998年7月 ノン・ポシェット【全5巻】)
    1. 魔性菩薩(1986年8~9月 ノン・ノベル【上・下】/ 1996年1月 ノン・ポシェット【上・下】)
    2. 黄金獣(1988年4~7月 ノン・ノベル【上・下】/ 1997年4月 ノン・ポシェット【上・下】)
    3. 呪禁道士:憑霊狩り(1989年2月 ノン・ノベル / 1998年7月 ノン・ポシェット)
  3. 魔獣狩り外伝 聖母隠陀羅編(1986年2月 ノン・ノベル / 1995年1月 ノン・ポシェット)
  4. 美空曼陀羅:魔獣狩り外伝(1987年1月 ノン・ノベル / 1995年10月 ノン・ポシェット)
  5. 魍魎の女王:新・魔獣狩り序曲(1987年7~8月 ノン・ノベル【上・下】/ 1996年4月 ノン・ポシェット【上・下】 )
  6. 新・魔獣狩り(1992年7月~2010年10月 ノン・ノベル【全13巻】/ 2002年5月~2014年12月 祥伝社文庫【全13巻】)
  • 闇狩り師(1984年1月~ トクマ・ノベルズ【既刊7巻】/ 2012年4月~ 徳間文庫【既刊6巻】)
  1. 闇狩り師(1984年1月 トクマ・ノベルズ / 2012年4月 徳間文庫)《短編集》
  2. 闇狩り師2(1984年10月 トクマ・ノベルズ / 2012年5月 徳間文庫)《短編集》
  3. 蒼獣鬼(1985年9月~1986年3月 トクマ・ノベルズ【上・下】/ 2012年8月 徳間文庫 )
  4. 崑崙の王(1988年5~6月 トクマ・ノベルズ【上・下】/ 2012年12月~2013年1月 徳間文庫【上・下】)
  5. 黄石公の犬(2009年6月 トクマ・ノベルズ / 2012年1月 徳間文庫)
  • 餓狼伝(1985年7月~ フタバノベルス【既刊20巻】/ 1988年1月~ 双葉文庫【既刊19巻】)
  1. 餓狼伝(1985年7月~2003年3月 フタバノベルス【全13巻】/ 1988年1月~2005年5月 双葉文庫【全13巻】)
  2. 青狼の拳:餓狼伝・秘篇(1987年12月 フタバノベルス / 1989年12月 双葉文庫)
  3. 新・餓狼伝(2006年12月~ フタバノベルス【既刊6巻】/ 2009年12月~ 双葉文庫【既刊5巻】)
  • 獅子の門(1985年8月~2014年3月 光文社【全8巻】/ 2018年5~11月 光文社文庫【全8巻】)
  • 黄金宮(1986年4月~1992年4月講談社【全4巻】/ 1992年12月~1995年8月 講談社文庫【全4巻】/ 2023年4月 徳間文庫【上・下】)※未完
  • ハイエナの夜(1986年7月 トクマ・ノベルズ / 2001年1月 光文社文庫 / 2018年6月 徳間文庫)
  • 大帝の剣(1986年11月~1992年12月 カドカワノベルス【全5巻】/ 2007年3月~2012年6月 エンターブレイン【全5巻】/ 2016年1~3月 角川文庫【全4巻】)※カドカワノベルス版は未完。エンターブレイン及び角川文庫版は完結。
  • 風果つる街(1987年2月 実業之日本社 / 1989年7月 ジョイ・ノベルス / 2003年7月 角川文庫)《短編集》
  • 印度怪鬼譚(1987年5月~1989年5月 トクマ・ノベルズ【全2巻】/ 1991年2月~1993年8月 徳間文庫【全2巻】/ 2000年10月~2002年6月 光文社文庫【全2巻】)
  1. 妖樹・あやかしのき(1987年5月 トクマ・ノベルズ / 1991年2月 徳間文庫 / 2000年10月 光文社文庫)
  2. 月の王(1989年5月 トクマ・ノベルズ / 1993年8月 徳間文庫 / 2002年6月 光文社文庫)《短編集》
  • 怪男児:出雲あやめ18歳純情にして凶暴(1987年6月 集英社 / 1988年9月集英社文庫)
  • 月に呼ばれて海より如来る(1988年3月 広済堂出版 / 2001年7月 徳間文庫)※未完
  • 陰陽師(1988年1月~ 文藝春秋【既刊19巻】/ 1991年~ 文春文庫【既刊18巻】)
  1. 陰陽師(1988年8月 文藝春秋 / 1991年2月 文春文庫)
  2. 飛天ノ巻(1995年6月 文藝春秋 / 1998年11月 文春文庫)
  3. 付喪神ノ巻(1997年11月 文藝春秋 / 2000年11月 文春文庫)
  4. 生成り姫(2000年3月 文藝春秋 / 2003年7月 文春文庫)《長編》
  5. 鳳凰ノ巻(2000年6月 文藝春秋 / 2002年10月 文春文庫)
  6. 龍笛ノ巻(2002年1月 文藝春秋 / 2005年3月 文春文庫)
  7. 瀧夜叉姫(2005年9月 文藝春秋【上・下】/ 2008年9月 文春文庫【上・下】)《長編》
  8. 太極ノ巻(2003年4月 文藝春秋 / 2006年3月 文春文庫)
  9. 夜光杯ノ巻(2007年6月 文藝春秋 / 2009年12月 文春文庫)
  10. 天鼓ノ巻(2010年1月 文藝春秋 / 2012年7月 文春文庫)
  11. 醍醐ノ巻(2011年5月 文藝春秋 / 2013年11月 文春文庫)
  12. 酔月ノ巻(2012年10月 文藝春秋 / 2015年1月 文春文庫
  13. 蒼猴ノ巻(2014年1月 文藝春秋 / 2016年6月 文春文庫)
  14. 螢火ノ巻(2014年11月 文藝春秋 / 2017年6月 文春文庫)
  15. 玉兎ノ巻(2016年9月 文藝春秋 / 2019年6月 文春文庫)
  16. 女蛇ノ巻(2019年2月 文藝春秋 / 2021年10月 文春文庫)
  17. 水龍ノ巻(2021年8月 文藝春秋 / 2023年6月 文春文庫)
  18. 烏天狗ノ巻(2023年10月 文藝春秋)
  • 鮎師(1989年4月 講談社 / 1992年6月 講談社文庫 / 2005年10月 文春文庫)
  • 上弦の月を喰べる獅子(1989年8月 早川書房 / 1995年4月 ハヤカワ文庫【上・下】)
  • 仰天・プロレス和歌集(1989年11月 集英社 / 1993年7月 集英社文庫)
  • 仕事師たちの哀歌(1989年11月 集英社 / 1992年8月 集英社文庫)《短編集》
  • 荒野に獣慟哭す(1990年4月~2000年5月 ジョイ・ノベルス【全5巻】/ 2014年5~9月 徳間文庫【全5巻】)
  • 牙の紋章(1991年4月 祥伝社 / 1999年6月 ノン・ポシェット / 2023年9月 徳間文庫)
  • 混沌の城(1991年9月 光文社【上・下】/ 1998年5月 光文社文庫【上・下】/ 2022年10月 徳間文庫【上・下】)
  • 仰天・文壇和歌集(1992年5月 集英社 / 2002年6月 集英社文庫)
  • 空手道ビジネスマンクラス練馬支部(1992年12月 講談社 / 1995年11月 講談社文庫)
  • 仰天・平成元年の空手チョップ(1993年3月 集英社 / 1996年10月 集英社文庫)
  • 聖楽堂酔夢譚(1993年4月 本の雑誌社 / 1998年7月 集英社文庫)
  • 牙鳴り(1993年7月 祥伝社 / 1999年1月 ノン・ポシェット)※未完
  • 瑠璃の方船(1995年4月 文芸春秋 / 1998年4月 文春文庫)
  • 神々の山嶺(1997年8月 集英社【上・下】/ 2000年8月 集英社文庫【上・下】/ 2014年6月 角川文庫【上・下】)
  • 平成講釈 安倍晴明伝(1998年4月 中央公論社 / 2015年6月 文春文庫)
  • 空気枕ぶく先生太平記(1998年5月 フレーベル館 / 2002年2月 集英社文庫)
  • 腐りゆく天使(2000年10月 文藝春秋 / 2004年5月 文春文庫)
  • 黒塚 KUROZUKA(2000年8月 集英社 / 2003年2月 集英社文庫)
  • 沙門空海唐の国にて鬼と宴す(2004年7~9月 徳間書店【全4巻】/ 2010年2~3月 徳間文庫【全4巻】/ 2012年6月 角川文庫【全4巻】)
  • シナン(2004年11月 中央公論新社【上・下】/ 2007年11月 中公文庫【上・下】)
  • 東天の獅子(2008年10~12月 双葉社【全4巻】/ 2014年9~11月 双葉文庫【全4巻】)
  • 天海の秘宝(2010年7月 朝日新聞出版【上・下】/ 2013年6月 朝日文庫【上・下】/ 2022年5月 徳間文庫【上・下】)
  • 大江戸釣客伝(2011年7月 講談社【上・下】/ 2013年5月 講談社文庫【上・下】/ 2024年6月 徳間文庫【上・下】)
  • 秘帖・源氏物語 翁-OKINA(2011年11月 角川)
  • 宿神(2012年9~11月 朝日新聞出版【全4巻】/ 2015年3~4月 朝日文庫【全4巻】/ 2022年1~2月 徳間文庫【全4巻】)
  • 大江戸恐龍伝(2013年10月~2014年1月 小学館【全5巻】/ 2015年11月~2016年1月【全6巻】)
  • ヤマンタカ 大菩薩峠血風録(2016年12月 KADOKAWA / 2020年1月 角川文庫【上・下】)
  • 大江戸火龍改(2020年7月 講談社 / 2023年4月 講談社文庫)《短編集》
  • 白鯨 MOBY-DICK(2021年4月 KADOKAWA / 2024年3月 角川文庫【上・下】)
  • JAGAE 織田信長伝奇行(2021年6月 祥伝社 / 2024年8月 祥伝社文庫【上・下】)
  • ゆうえんち〜バキ外伝〜(2020年10月~2022年2月 秋田書店【全5巻】)

短編集

[編集]
  • ねこひきのオルオラネ(1979年4月 集英社文庫コバルト)
    • 【改題・補填】猫弾きのオルオラネ 完全版(1996年4月 ハヤカワ文庫)
  • 遥かなる巨神(1980年12月 フタバノベルス / 1984年12月 双葉文庫 / 1989年4月 角川文庫 / 2008年3月 創元SF文庫)
  • キラキラ星のジッタ(1980年12月 集英社文庫コバルト)
  • カエルの死:タイポグラフィクション(1984年12月 光風社出版)
  • 悪夢喰らい(1984年10月 角川書店 / 1985年10月 角川文庫)
  • こころほしてんとう虫(1985年3月 集英社文庫コバルト)
  • 悪夢展覧会(1985年5月 徳間書店 / 1988年12月 徳間文庫)
  • 魔獣館(1985年6月 祥伝社 / 1986年7月 ノン・ポシェット)
  • 半獣神(1985年8月 光風社出版 / 1986年10月 角川文庫)
  • 歓喜月の孔雀舞(1987年11月 新潮社 / 1990年4月 新潮文庫 / 2023年2月 徳間文庫)
  • 奇譚草子(1988年1月 講談社 / 1991年1月 講談社文庫 / 2004年2月 文春文庫)
  • 鳥葬の山(1991年1月 文芸春秋 / 1993年12月 文春文庫)
  • 仰天文学大系(1991年2月 集英社)
  • ほのかな夜の幻想譚(1995年6月 コスミックインターナショナル)
  • 雨晴れて月は朦朧の夜(1996年5月 波書房 / 1999年8月 角川ホラー文庫)
  • 風太郎の絵(1996年10月 ハヤカワ文庫)
  • 本朝無双格闘家列伝(1996年11月 新潮社 / 1999年11月 新潮文庫)
  • 揺籃鬼の祭(1997年8月 フタバノベルス)
  • ものいふ髑髏(2001年8月 集英社 / 2004年8月 集英社文庫)
  • 男の貌(2016年2月 ゴマブックス株式会社)
  • 陰態の家 夢枕獏超越的物語集(2025年9月 文藝春秋)

作品リスト(エッセイ、絵本、誌、対談、その他)

[編集]
  • パズル雑誌「クロスビー」「パズル通信ニコリ」にてエッセイを連載(1983年~1991年)[15]
  • 獣王伝:夢枕獏ワールド(1985年10月 シャピオ / 1987年8月 角川文庫)
  • 倒れて本望 第一エッセイ集・プロレス入り(1986年2月 集英社)
  • ガキのころから漫画まんがマンガ(1987年3月 講談社)
  • 場外乱闘である 対談集(1987年8月 徳間書店)
  • 悪夢で乾盃(1988年4月 角川書店)
  • 格闘漂流・猛き風に告げよ 私説UWF伝(1988年8月 集英社)
  • 幻花曼陀羅(1988年10月 講談社)
  • 光の博物誌(1989年6月 小学館)
  • 神々の国人の国 夢枕獏純情写真館(1989年11月 双葉社)
  • 只今、獏談中 バトルロイヤル・トーク集(1989年12月 大陸書房)
  • 旅に果てたし 獏の夢喰い浪漫(1990年5月 広済堂出版)
  • あとがき大全 あるいは物語による旅の記録(1990年12月 波書房)
  • 緑の迷宮 マヤ文明・ユカタン半島幻想紀行(1991年11月 ネイチャリングスペシャル)
  • 螺旋王(作画:天野喜孝)(1992年1月 徳間書店)
  • 戦慄!まるプ業界用語辞典(イラスト:いしかわじゅん)(1992年3月 講談社)
  • 夢枕獏少女マンガ館(編)(1992年6月 文春文庫)
  • 鬼踊りにて候ふ(1992年10月 波書房)
  • 純情漂流(1992年11月 KADOKAWA / 1998年8月 集英社文庫)
  • 生命の水の物語 夢枕獏の世界水紀行(1993年6月 日本テレビ放送網)
  • 地平線物語(1993年10月 双葉社)
  • 群狼の旗(1994年6月 ベースボール・マガジン社)
  • 悦楽の旅人(1994年8月 PHP研究所)
  • 西蔵回廊 カイラス巡礼(1994年9月 東京書籍)
  • 夢枕獏の外道教養文庫(1994年10月 小学館ライブラリー)
  • その日暮らしの手帖(1995年1月 マガジンハウス)
  • 絢爛たる鷺(1995年5月 波書房 / 1998年9月 集英社文庫)
  • 聖玻璃の山 「般若心経」を旅する(1995年10月 早川書房)
  • 猫待ち月夜 その日暮らしの手帖2(1996年2月 マガジンハウス)
  • 釣り時どき仕事(1997年8月 読売新聞社)
  • 本日も夢見ごこち(1997年10月 あんず堂)
  • 羊の宇宙(イラスト:たむらしげる)(1998年2月 講談社)
  • 仰天・夢枕獏特別号:夢枕獏全仕事(1998年12月 波書房)
  • 果実の森(1999年10月 あんず堂)
  • B-1ザウルスの盃 行った、見た、遊んだ…(撮影:横山正美)(2000年7月 世界文化社)
  • 摩多羅神の贄(2003年8月 あんず堂)
  • 空海曼陀羅(2004年4月 日本出版社)
  • NHK 知るを楽しむ この人この世界 夢枕獏 奇想家列伝(2005年7月 NHK出版)
  • 夢枕獏全仕事:熱い幻想(2006年4月 一迅社)
  • 楊貴妃(作画:天野喜孝)(2006年6月 エンターブレイン)
  • 格闘的日常生活(2006年~2007年 講談社)
  • あめん法師 げんげんげんきげんきに濡れよ(写真:佐藤秀明)(2007年7月 三五館)
  • 薀蓄好きのための格闘噺(2007年9月 毎日新聞社)
  • 獏さんのぽちぶくろ(2008年2月 日本出版社)
  • 萬福寺 古寺巡礼京都 19(共著:仙石泰山)(2008年3月 淡交社)
  • 毎日釣り日和(2008年5月 毎日新聞社)
  • 愚か者の杖 五大陸釣魚紀行(撮影:佐藤秀明)(2008年11月 徳間書店)
  • 夢枕獏の奇想家列伝 2009.3 (文春新書)
  • 楊貴妃の晩餐(共著:天野喜孝、叶松谷)(2010年4月 角川書店)
  • 投竿翁遊々日記(2010年8月 PHP研究所)
  • 幻想を超えて(共著:アルボムッレ・スマナサーラ)(2010年6月 サンガ)
  • 幻想神空海(2014年5月 マガジンハウス)
  • 仰天・俳句噺(2022年6月文藝春秋 / 2025年5月 文春文庫) [16]
  • アントニオ猪木とは何だったのか(共著:入不二基義香山リカ水道橋博士ターザン山本松原隆一郎吉田豪)(2023年9月 集英社新書)

漫画原作

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  • アモン・サーガ(作画:天野喜孝
  • アーモンサーガ 月の御子(石川賢
  • 狗ハンティング(構成:子安秀明、作画:野口賢
  • 陰陽師(岡野玲子)
  • 陰陽師 玉手匣(岡野玲子、夢枕は原案としてクレジット)
  • 陰陽師 瀧夜叉姫(睦月ムンク
  • KUROZUKA-黒塚-(野口賢)
  • 真・餓狼伝(作画:野辺優美
  • ヴィラネス ―真伝・寛永御前試合―(雨依新空)※未完のまま中断
  • 瀧夜叉姫 陰陽師絵草子(伊藤勢)
  • 漫画 ゆうえんち-バキ外伝-(原案:板垣恵介、作画:藤田勇利亜
  • 闇狩り師 キマイラ天龍変(伊藤勢)
  • 東天の獅子(青野てる坊
  • 楊貴妃、綺羅羅(中澤泉汰)原作「楊貴妃」「楊貴妃の晩餐」

翻訳

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映画化

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アニメ化

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出演

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  • YOU(1985年4月 - 8月、NHK教育)司会の三田寛子のパートナーとして数回出演
  • オトナの遊び時間(NHK総合)
  • 京都上がる下がる(NHK BS2NHK BShi) - 旅人
  • “この人この世界 - 夢枕獏の奇想家列伝”. 知るを楽しむ選. 9 November 2005. NHK教育.
  • いのちの響(TBSテレビ)
  • ソロモン流(テレビ東京)2009年1月4日放送
  • BSマンガ夜話
  • きらり!東北の秋 秋の魅力満載! 東北ローカル鉄道の旅(2011年10月25、26日、NHK BSプレミアム) - 旅人
  • 柳家権太楼の演芸図鑑(2013年8月11日、8月18日、NHK総合
  • 100分de萩尾望都 (2021年1月2日、NHK Eテレ) [17]

関連人物

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脚注

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  1. ^ a b 夢枕獏公式Blog「酔魚亭」プロフィール欄(2024年12月21日閲覧)
  2. ^ 夢枕獏(ユメマクラバク)とは - コトバンク
  3. ^ a b [一病息災]作家 夢枕獏さん(73)悪性リンパ腫 1:診断受け 多数の連載休む『読売新聞』夕刊2024年12月7日3面(からだCafe)
  4. ^ a b 夢枕獏[リンク切れ]日本SF作家クラブ
  5. ^ 【作家の口福】アマゾンでピラニアの刺し身/夢枕獏『朝日新聞』土曜朝刊別刷り「BE」2019年7月20日7面
  6. ^ 秘密ペンネーム、8人で筆名共有…変わりゆく「作家像」 - ひと・流行・話題 - BOOK[リンク切れ]asahi.com(朝日新聞社)
  7. ^ 2019年10大ニュース/夢枕 獏”. 夢枕獏公式Blog「酔魚亭」. 2020年6月6日閲覧。
  8. ^ a b “羽生結弦さんら平昌「金」の9人、紫綬褒章”. YOMIURI ONLINE. 読売新聞社. 28 April 2018. 2018年4月28日閲覧. アーカイブ 2018年4月28日 - ウェイバックマシン
  9. ^ 作家・夢枕獏氏が「自腹」で新聞の全面広告を出した理由”. NEWSポストセブン. 2020年6月6日閲覧。
  10. ^ 夢枕 獏「静かに、しかし強く、なお強くこみあげてくるもの」”. 夢枕獏公式Blog「酔魚亭」. 2020年6月6日閲覧。
  11. ^ 各賞受賞一覧”. 日本SF作家クラブ(SFWJ)公式ウェブサイト. 日本SF作家クラブ. 2025年3月9日閲覧。
  12. ^ “小学館児童出版文化賞に夢枕獏さんら3人”. 産経ニュース. 産経デジタル. 19 September 2016. 2017年10月12日閲覧.
  13. ^ “浅田真央に菊池寛賞 氷上での華麗な演技は「残した記録以上のものを人々の心に刻んだ」”. ORICON NEWS. oricon ME. 12 October 2017. 2017年10月12日閲覧.
  14. ^ 平成29年度小田原市民功労賞受賞者一覧 小田原市役所公式サイト
  15. ^ 夢枕獏公式HP 蓬莱宮
  16. ^ 夢枕獏さんが「仰天・俳句噺」刊行、がん闘病「自由に書けた」”. 中日新聞 (2022年7月15日). 2024年9月8日閲覧。
  17. ^ “萩尾望都の魅力を100分で語らう新春特番、[[ヤマザキマリ]]や夢枕獏が作品読み解く”. コミックナタリー. Natasha. 7 December 2020. 2021年1月13日閲覧. {{cite news}}: URLを指定する場合、タイトルに内部リンクを含めないでください。 (説明)CS1メンテナンス: 先頭の0を省略したymd形式の日付 (カテゴリ)

関連項目

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外部リンク

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